2019年10月4日にあった日本心不全学会学術集会で、外来看護師福羅真衣が尾道総合病院循環器科部長の木下弘喜先生の指導の下で学術発表しました。

左から吉田(外来科長)/筆頭発表者福羅(外来看護師)/田淵(理学療法士)/木下先生(尾道総合病院循環器科部長)
地域で診る、包括的心臓リハビリテーション
福羅真衣,吉田エリ,藤井温,田淵義隆,小林香織,木下弘喜,森島信行
【背景】本邦においては高齢化がすすみ、心不全パンデミックとなることが予想されている。心不全は生命を脅かす病態であり、増悪・入退院を繰り返すことで医療費の面でも問題となっている。地域においても慢性心不全の増悪予防に努める必要があり、日常臨床の中でどこまで介入・教育を行えるかが課題である。
【目的】かかりつけ医からの紹介で心臓リハビリテーションを因島医師会病院で行い、心不全増悪を予防する。
【方法】因島医師会近隣のかかりつけ医で心不全と診断されている高齢者に当院での心臓リハビリテーションを導入し、かかりつけ医と連携をとりながら週2回程度の包括的心臓リハビリテーションを行う。
【結果】半年間で男性15人、女性12人が因島医師会病院での心臓リハビリテーション導入となった。平均年齢は男性78.4歳、女性82.3歳であった。平均BNPは184.5±29.4pg/mlであった。介入以前に心不全入院歴を有する患者は63%であったが、導入後150日で心不全入院となった患者は1人であった。ドロップアウトしたのは1人で、導入後150日が経過した後も約半数は週1回の心臓リハビリテーションを継続している。